読書の記録 2018年4月
4月の読書メーター
読んだ本の数:22
読んだページ数:5523
ナイス数:8
100語でわかるマルクス主義 (文庫クセジュ)の感想
とても参考になる本でした。 随所に見られるマルクス主義思想家への言及は興味深いものがあります。 そして、この種の本ではいつも「日本のマルクス主義者」は言及されません。
読了日:04月30日 著者:ジェラール デュメニル,ミシェル レヴィ,エマニュエル ルノー
ビギナーズ 『資本論』 (ちくま学芸文庫)の感想
剰余価値とは、労働者が必要労働時間以上に労働力をアウトプットして生産手段に付け加えて産んだ、まさに、「剰余」である。 それは、その「剰余」に価値が認められうる、という形態である。 その「剰余」に価値を認められうるから、「剰余」はマネーゲームの原資として価値の暴走が起きる。 つまり、価値が、資本論の重要なキータームである。 その「価値」を中心に本書は記述される。 ちなみに、多くの資本論読み手がいうような、資本論第2巻、第3巻はエンゲルスの改竄ではないかというような「陰謀」も語られず、「マルクス思想」に迫る
読了日:04月29日 著者:マイケル ウェイン
悩み・不安・怒りを小さくするレッスン 「認知行動療法」入門 (光文社新書)の感想
本書を私は読んでスッキリした。 私を苦しめているのは、その環境もあるが、自分の受け止め方もある。 自分の受け止め方から起きる心理的なメカニズムが認知である。その認知に注意を振り向け、リラックスすることで、環境への対処が変わるのだ。 怒り、泣いてばかりいる自分から現実を変えることができる人間として変化する。 主だったスキルは アンガー・マネジメント アサーティブ マインドフル である。
読了日:04月29日 著者:中島 美鈴
ストレスと適応障害 つらい時期を乗り越える技術 (幻冬舎新書)の感想
本書を私は読み出してわかったのは約15年前のうつ状態と診断された苦闘は「適応障害」であった。 本書によると、適応障害になりやすいのは、発達障害と愛着障害が存在しているとなりやすいのである。 本書で紹介されたメンタルチェックで自分をチェックしたら、見事に、ネガティヴなメンタルでした。私がうつ・適応障害となるのは、当然だと自分で理解したが、救われる部分は私は共感性は高いのである。
読了日:04月27日 著者:岡田 尊司
真面目な人は長生きする 八十年にわたる寿命研究が解き明かす驚愕の真実 (幻冬舎新書)の感想
本書で初めて私は知ったが、日野原重明は90歳を越えるまで週に1回は徹夜をして、睡眠時間4時間だったのだ。 90歳を超えたら、徹夜をさすがに徹夜をやめた、というのも凄すぎる。 長寿は意外にも勤勉型であり、陽気なタイプは短命なのである。それは、コメディアンが短命であり、その短命も、事故や暴力事件という不幸が多い。 そして、破局的思考こそが短命型の最たるものなのだ。その型を修正するのには、マインドフルネスが有効であることが本書で書かれてある。
読了日:04月27日 著者:岡田 尊司
体癖 (ちくま文庫)の感想
野口晴哉には理性が伴う排除はないのだろう。 野口整体のほめことばは、野蛮なからだ、である。 近代理性にがんじがらめになり、たとえば、発達障害は改善しなければいけないと思いこんでいる人は是非、読み、その近代理性にがんじがらめになった思考の癖を治したほうがよい。 思考もまた。体癖だからである。実際、その事例が本書に書かれてある。 頭でっかちこそぜひ、読み、粉々にくだけて生まれ変わってほしい。
読了日:04月26日 著者:野口 晴哉
資本主義はどう終わるのかの感想
本書は、今後、テクノクラートが民主主義的制度を破壊する法案を通過させ、一方では国粋極右政党が次々と現われ、市民たちは、両者に挟まれ、極右政党を支持するだろう、と述べている。グローバル化した市場社会に負けた社会民主主義に見捨てられると感じているからである、と述べている。 この現象は、先進国共通の現象としてすでに現実化している。
読了日:04月26日 著者:W・シュトレーク
オープンダイアローグとは何かの感想
オープンダイアローグでは「保険」として薬物投与がされるだけで、オープンダイアローグで事態が良好であれば使われない。その薬物投与を使わない心理療法が統合失調症で成果を上げているから、著者の斎藤環は驚いている。 なぜなら、統合失調症とは、しかるべきエビデンスに基づいた薬物投与をせずに、統合失調症の患者が死んでしまう、とか、病気が悪化してしまえば、担当医師は法的責任を問われるからである。そのような統合失調症で薬物投与なしの対話療法で確実に成果を上げているのが、オープンダイアローグである。
読了日:04月24日 著者:斎藤環
オープンダイアローグとは何か
読了日:04月24日 著者:斎藤環
発達障害への心理療法的アプローチ (こころの未来選書)の感想
興味を持って私は読み始めましたが、途中から、河合隼雄の「匂い」がしてきて、読むのを私はやめました。
読了日:04月20日 著者:河合俊雄,田中康裕,畑中千紘,竹中菜苗
ネガティブ・マインド―なぜ「うつ」になる、どう予防する (中公新書)の感想
うつ病になりやすい自己注目気質を「星飛雄馬」も所有していた。 なんのことかわからない人は本書を読むべきだろう。
読了日:04月18日 著者:坂本 真士
官僚階級論 霞が関(リヴァイアサン)といかに闘うか (モナド新書010)の感想
本書のプロローグで、民主党政権崩壊にいかに官僚が関わり、第2次安倍政権を官僚がいかに歓迎したかが書かれてある。 官僚階級を論じるのに、ユダヤ・キリスト教から柄谷のトランスクリティークまで縦横無尽に知的資産を使用する。その知的胆力はまさに、怪物、である。 本書は、官僚が新自由主義を採用し続けることが国家と社会を破壊へ導くと指摘している。 著者は、デモには反対しないが、より大胆な改革は、官僚の知的な上昇だ、というようなことを述べている。
読了日:04月15日 著者:佐藤 優
官僚制のユートピア テクノロジー、構造的愚かさ、リベラリズムの鉄則の感想
右翼ポピュリズムによる官僚批判が政治の中心になってしまっていることを本書は、指摘する。 藤田孝典さんが以前ツイッターで紹介していた本です。 図書館へリクエストして借りて読んでいます。 グローバリズムとは地球規模の官僚化とは、私には思いもよらない指摘である。 自己実現とは個人ファシズムと定義する。 現代を生きるわれわれの必読書である。
読了日:04月14日 著者:デヴィッド・グレーバー
日本資本主義の大転換の感想
本書では、小泉元首相は、最も弱いものを保護するという国家の責任の否定、と明確に小泉元首相をあとづける。 日本経済への制度論的、レギュラシオン的分析。 現在の日本経済を理解する上では必読書ではないのか。
読了日:04月14日 著者:セバスチャン・ルシュヴァリエ
「脳疲労」社会 ストレスケア病棟からみえる現代日本 (講談社現代新書)の感想
自宅療養は危険と書いてあります。例えば、子供からなぜ、お父さんは仕事にいかないの?と尋ねられたら、ますます、申し訳なさ感が亢進し、うつが悪化する。 15年前の僕がそうでした。本書は、うつ病患者を減らすには、長時間労働をやめて、大人の社会を変えなくてはいけない、と書いてあります。 希望の書です。
読了日:04月14日 著者:徳永 雄一郎
障害者雇用の実務 法令理解から定着支援、戦略化までの感想
この本、県立図書館から借りて、少し正解だった。 (というのは、第1部解説3の小鍛冶弁護士の記事が雑でうんざりしていたので、内心がっかりしていたから少し、である。)その正解部分は、第2部解説2の精神障害についての解説と就労上の留意点での林哲夫精神科医の記事が精神障害とはなんであるかがこの記事でコンパクトに理解できる。林氏は新型うつ病は、精神的に未熟だとも書き正しい記述をしている。林氏からみると、うつは、大丈夫です、頑張ります、という場合を注意を要すべきである、とも記述している。 この部分だけでも借りて正解だ
読了日:04月11日 著者:
英文読解術 (ちくま学芸文庫)の感想
本書にはなぜ銃規制が必要であるのかをポイントを押さえた「語学用の英文」が掲載されている。英文の作者は、Sydney・J・Harris というコラムニストである。 再読しての語学力向上を私は「心に誓う」(だけではいかんだろ)
読了日:04月07日 著者:安西 徹雄
心理学 第4版の感想
栄光欲は、ネットスラングだと私は判断していたが、心理学用語であることがわかった。 それはともかく、 心理学とは、実験の積み重ねによる「生体反応」のデータ集めが「学問化」しただけではないか、と本書の読後感、私は嫌味が浮かんだ。
読了日:04月07日 著者:
ブリッジマンの技術 (講談社現代新書)の感想
人、それぞれ、フレームワークは、各自、あるのだから、人間関係をよくするには相手のフレームワークを知ることが大切である。人間関係をよくするフレームワーク的コミュニケーションの核心は、相手の関心があることに関心を持つ、である。 そして、 フレームワークという視点を持つことは本の読解に役立ち、教養も広がる、という内容である。 役に立つ本です。
読了日:04月03日 著者:鎌田 浩毅
村上式シンプル英語勉強法―使える英語を、本気で身につけるの感想
著者は、英語は筋トレだ、と断言! 例えば、リスニングでは、初級ではなく、10レベルを毎日聞いていると、初級の1レベルが聞こえてくる。 これは、筋トレに効果あるのは負荷をかければ、確実に筋力アップということと同じではないか、と。 それが、英語は筋トレだ、の一つである。 楽しく、元気にもなれる本だ。
読了日:04月01日 著者:村上 憲郎
人を動かす対話術 (PHP新書)の感想
読後、本書を私は何度も繰り返し読んでいきたい、と感じた。 いかに、人を前向きに人生に取り組ませるのか、そのための「対話術」である。
読了日:04月01日 著者:岡田 尊司
元労働基準監督官が書いた必ず役立つ賃金の本の感想
本書から教えられることは多い。 日本国で外資だろうが日本企業だろうが、雇用されれば、日本円で賃金は支払わなければいけない。 これは当たり前のように見えるが、なぜか、日本企業で、雇用している米国人には、その方が使いやすいからだろう、と妙な忖度をして、アメリカドルを支払って無効にされた事例も紹介している。 労基法では、通貨で全額支払う、と明記している。 斯様に、「賃金」についての理解が深まる本である。
読了日:04月01日 著者:合田 弘孝
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