「憲法の無意識」とはこのことか?
安倍晋三は憲法第9条に自衛隊を書き込むというお茶を濁すことでしか「改憲」を唱えることができない。
そのことが、柄谷行人が述べる「憲法の無意識」である。
憲法第9条に賛成するにせよ、反対するにせよ、それは日本人の無意識に沈潜してしまっている。
柄谷が言うには無意識に降り立った第9条を無効化することは困難なのだ。その証明に、憲法第9条第2項を削除する、という「法的合理的思考」から導き出された石破茂へネトウヨや保守政治家、保守言論人が支持しないことがその憲法の無意識の証明と私は考える。
しかも、おかしなことに安倍晋三は石破茂に対し、第2項を削除するのは危険だから国民から支持されない、とまで述べている。
安倍と石破のこの不合理な状況を生んだそれこそが
「無意識」としか言いようがない。
さらに、だ。
安倍晋三はご自慢の集団的自衛権を閣議決定したが、それは佐藤優が検証的に分析した結果、実はむしろ、海外へ派兵できなくなることを決定してしまったのだ、そのことを当の安倍晋三はわかっていないようだ。
とはいえ、米国の軍事要請に協力した安保法制に対するそのリプライが安倍の第3項に自衛隊を書き加える、だけでしかないが、現在の無教養な大統領・ドナルド・トランプは北朝鮮の非核化という米国第一主義をしてしまい、集団的防衛権を放棄してしまった。
安保法制はアメリカの軍事協力であれば、安倍はそのトランプの北の非核化という軍事対策に積極的に協力すべきが、安倍晋三は軍事的戦略がセンスゼロの無能であるから、無駄に北朝鮮への脅威を煽り立て、このアメリカの軍事対策による北朝鮮および朝鮮半島全域の民主化政策という軍事ポリティックスから外された。
つまり、安倍晋三やネトウヨ、又は日本国内の好戦的な保守派の思惑に反し、ますます、日本は改憲しづらい状況へ地政学的に見える。
トランプのような内向き志向の政策に対し、日本が第9条を改憲することがアメリカとの「同盟」を強化する、という論理が役に立たないことを自民党および保守派は理解できているだろうか。
そのことが、「理性」なのか。