信田さよ子氏は空気を読めない人を「発達障害」とラベリングすることに距離を置いている。
正しい見解だ。
信田さよ子氏は、親から虐待されて育つと、空気を読めない傾向が強くなる、ということだ。
本書は、自己を不当に評価すると認知が歪むと述べ、では自己肯定感を持てばよいというとそうではない。
自己肯定感とは、頑張りの肯定でしかないからだ、と述べる。
私は本書の読後感、言い知れぬ解放を感じた。
あなたを困らせているのはその「病気」や「精神疾患」や「発達障害」ではない。
困らせているのは、あなたを「傷つける人」なのだ。
そのことに、気づかされる重要な本である。