残業ではなく、超過勤務と呼びなさい
労働法は労働者の保護法です。これは、基礎知識です。
まず、労働法は、というか、労基法や労組法、労働関係調整法、労働安全衛生法、雇用機会均等法、障害者雇用促進法、パート労働法、労働者派遣法、最低賃金法、雇用保険法などの法律を労働法と呼びます。(など、と書いたのは他にも労働に関する法律はあるからです。肝心要の労働契約法を列挙し忘れました)
ですので、過労死が云々以前に、労基法は、週40時間1日8時間以内が労働時間として法律に定めており、その時間を超えたら、法定超過勤務として、賃金割増が過剰労働に対して労働者への補償として、使用者は労働者へ支払わなければならない。
つまり、過剰労働とは、個々の肉体的な差ではなく、法定超過したらそれがたとえ、1秒でも超えたら、過剰労働である。
ちなみに、一ヶ月で合計して30分未満であれば、それは切り捨ててよいですが、1日で30分未満は切り捨ててはいけません。
さらに、着替え時間も業務上それが必要であれば指揮命令下にあるから労働時間である。
労基法の労働時間とは、使用者の指揮命令下にある時間です。これは司法もそのように判決しています
残業という呼び名が、その労働が法的に見て超過勤務であり過剰だ、ということを隠蔽しているのです。
残業だけなら、所定労働時間が7時間であり、1時間多く労働しても、それは割増対象や超過勤務にはならない。あくまで法定超過勤務が過剰である。その過剰に対しては1秒でも超えたら、割増賃金を支払え、というスタンスが労働法的な価値観です。