助成金から賃金を支払うことが問題の核心ではない
資本の流れを理解できていない者が多い。
資本家は、価値を生み出す商品を生産するために、労働力を使ったあとに、労働対価を支払い、その労働対価と生産手段にかかる諸経費(リース代、燃費、原料など)を支払った後、利益は確定される。当然、商品がそのままの価値で売られ、価値から下がることもあるが、いずれにしろ売られ、その売り上げを含んでから、先の資本コストは支払われるし、また、売り上げの入金が半年先だとか、先であれば、それでもなおかつ、賃金や生産手段に要するコストの支払いはある。小切手をジャンプするとは、このキャッシュフローが足りていない場合、起きる。
つまり、収益とは、様々な支払いを終えた後、発生する資本もしくは貯蓄であり、ゆえに、助成金から賃金を支払うから就労支援継続A型事業所は倒産するのだ、とは、話が成立しない。
これは、経済と経営の基本であり、この基本に対し、鶏が先かとか卵が先かとか意味不明な返信が来たが、そいつも、そもそも、経済と経営の基本をわかっていない。
問題はその事業で、賃金×人数と生産手段の諸経費や雑費、前借り資本への返済、家賃らを、引いてなおかつ、事業継続ができるのか、否か、という事業計画すらあるのかどうか、疑わしいのが、就労支援継続A型であり、多くは、資本家の本体事業の片手間の助成金狙いの、事業を成立しようとしないその利権狙いにある。
いくら、自治体や福祉専門系が、助成金を賃金に使うからだ、といい募ろうが、助成金狙いの事業主責任は免れない。そして、その事業を認可した自治体の責任もある。