安倍晋三が石破茂をタカ派よばわりする現状において自称リベラルが石破茂をタカ派呼ばわりして非難することほど滑稽なことはない

石破茂をタカ派といって現在、非難する連中はそれこそ安倍晋三の論理に組み込まれてしまっている。
なぜなら安倍晋三は、石破茂の第2項を削除する法改正案を「危険、タカ派、国民から信頼されない」と断じているのだ。そして、だったら、安倍の自衛隊を第3項に書き加える、という法改正案は「安全」という欺瞞へ持ち込んでいる。

安倍晋三の論理は、石破茂の法的合理性から導かれた第9条第2項削除より自衛隊を第3項に加えるほうが、タカ派でもなく危険でもない、国民から信頼される、というエモーショナルな反知性主義でしかない。
現状の石破茂は、改憲案を提出するにせよ、手続きを経ろ、と安倍へ言っているにすぎない。そして、石破茂はそのような改憲政治という「形而上学」ではなく、地方再生という具体的政策で自民党総裁に望んでいる。
さらに、だ、あくまで自民党総裁選の話なのに、なぜ、石破茂をその自民党総裁選の話の限りでは、自称リベラルも支持してよいではないか。それが地に足についた政治感覚だ。
私たちは具体的かつ現実に望まれうる「ましな政治」を求めているのであり、思想ゲームをしているわけではないのだ。
あくまで自民党総裁選の限りであり、このまま安倍が自民党総裁でよいわけがないし、安倍が自民党総裁であれば国民不信があるから野党が選挙で勝てる、といったなんら根拠なき願望を述べていてはいけない。
あくまで「少しましな選択」で「自民党政権」がまだ持続するのであれば、多少ましな石破茂で「妥協」しようということでしかない。

安倍晋三が総裁のままだと国民不信で野党が選挙で自民党に勝てる、という何ら根拠なき願望を捨てるべきだ。そして、政治的妥結点で、石破茂が自民党総裁へ着任し、自民党政権でも「よりましな形」を選び、与野党協力で安倍政権の犯罪を告発し続けるべきだ。