日本に中産階級が大量に発生した要因
1977年の大平政権の「日本型福祉」から一貫して政府自民党は、自助を最優先に置き、その次に共助、それでもダメなら公助、と言い続けている。1977年以前は高度経済成長時期なのに、政府自民党は、日本は貧乏国家だから、できない、と言い張り「福祉」という概念すら否定していた。
日本が、中産階級を大量に生み出し得たのは、かつての自民党が「リベラル」でもなんでもなく、経済成長で利益が増える日本企業の企業福祉が今に比べて充実していたからである。だが、日本の公的保障は貧弱だから、企業間格差があり、大企業信仰が国民に生まれた。
事実、当時は、企業の企業福祉充実度が会社を選ぶ基準だった。当然、大企業の企業福祉が充実しているし、賃金そのものは良いので、良い大学、良い会社を目指した激しい受験競争が為された。
そして、企業福祉が現在より充実していたのは、単に経済成長していたからではない、経済成長していた日本企業へ現在より遥かに高い法人税が日本企業が税金対策として、企業福祉を充実させざるを得なくなる。
事実、私が1990年に勤務していたある企業は税金対策と称し、飲み会は会社経費だった。それが法人税が高い効果である。