2018-09-23 読書の記録122 革命論集 アントニオ・グラムシ 著 講談社学術文庫 2018/09/23 稀代の戦略的革命家・アントニオ・グラムシ。 グラムシは、ムッソリーニ台頭初期からムッソリーニの危険性を批判していた。 そのことがいかに鋭いか、なぜなら、ムッソリーニは、当初は社会主義者として注目されていたのだ。だが、グラムシはその知的誠実さにより、ムッソリーニを批判する。 そして、ムッソリーニが政権を握り、投獄されてしまう。 ちなみに、グラムシにとって、現在、日本でいわれているような右も左もないといったスローガンは、批判対象である。グラムシは、本書でしつこく右翼、アナーキストを批判している。アナーキストもまたその戦略性のなさから批判対象である。 日本には、グラムシのような知性が欠けている。